1月31日
05:20真っ暗なバグダットを出発する。
偶然サイードさんもアンマンに行くということなので、一緒に行くことにする。サイードさんを見送るために5人ほどスタッフが出てきていた。その中に半袖すがたのイスマイルがいた。「寒くないのかよー」と聞くと「俺はタフだから大丈夫だよ」鳥肌たっているのに。笑!みんなに見送られバグダットを後にする。暗闇の中をかなり速い速度で走っていく。今が一番危ないと思うが僕にできることは運を天に任せることだけなので、諦めて眠りにつく。
07:55車給油の為にとまった。
明るくなりとりあえずは一安心。出発してすぐに、ドライバーがアリババの危険があるから財布をシートの下に隠しておきなさいとアドバイスしてくれた。このままだと忘れそうなので、明るくなり一安心ということでピックアップする。
10:12順調に国境に到着する。かなり混んでいると聞いていたが、イミグレーションに人は殆どいなく、「おはよーございます」と片言の日本語を話す変なヨルダン人係官があっという間にスタンプをおしてくれた。次は税関のチェック。
前の車が大量のタバコを積んでいたため、チェックが厳しくなりそう。仕方がないので全ての荷物を降ろしたが、OK Go!と言われた。うーんラッキー。ここで時間をヨルダン時間にあわせる。10:15(ヨルダンとイラクは1時間の時差)
全てのチェックを終え、ヨルダンに入国。同じような道が続く、人間が作った国境さえなければ違う国に入ってきたことすら気づかないくらいだ。たいして景色が変わらないのに空気に伝わる緊張感が無くなった。
ヨルダンに入り、食事をするが、そこの人々の感じは明らかにイラクとは違う。申し訳ないと思いつつも僕自身も安心感に包まれる。イラクにいた時間は短かったが、とても緊張した。
アンマンに到着すると、そこはもう別世界。隣りの国イラクが未だに準戦争状態だということが信じられないくらい。空爆が続く中、大手のマスコミはここアンマンから中継をしていた。いかにも自分のすぐ後ろにミサイルが飛んで来るような表情で。笑!
一息つくと空港に連絡を入れる、荷物はもうアンマンに来ているということなので、ホテルまで持ってきてもらうように頼んだ。しかし、待てど暮らせど荷物は来ない。担当者の携帯番号を聞いていたので、電話すると「やっぱり、取りに来てもらわなければならない」と。だったらちゃんと連絡してくれよー。本当に最後まで信用できない。仕方が無く再び空港に向かう。
22:30ようやく荷物を受け取ることができた。この間ヨルダン空港を3往復、日本円で22000円ほど交通費に費やすことになってしまった。取材日程も大幅に遅れたし。荷物が出てきただけラッキーとも思うが、損失はあまりにも大きい。エミレーツ航空がどこまで保証してくれるか。