テキストリポート ■イラク取材日記 <2004年> ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() <2003年> ![]() ■イラクリポート ![]() 軍従軍取材がスタートした。バグダッド郊外にあるタージでの従軍となる。ベースキャンプ地はキャンプ クック、10000人が駐留する巨大キャンプだ。朝からのバグダッド市内のパトロールに密着した。カメ ラマンとしてハンビ(米軍攻撃型ジープ)に乗り込みキャプテン筆頭に第39師団に張り付いた。バグダ ッドでいつも米軍取材にてこずっていたゆえに、こうして米軍と共に行動していることが信じられない。 ![]() フセイン元大統領の予審が始まった。かつての独裁政権も完全に崩壊したものの今だイラク市民にと って"サダムフセイン"という言葉は恐怖の象徴となっている。 ![]() 現地に滞在する外国人ジャーナリストたちも現地滞在組と脱出組みに分かれた。私自身も19日に バグダッドを離れる。第2のベトナム化が叫ばれ、混乱を増すイラクに解決の糸口はまったく見えな い。イラク復興支援という大義がイラク破壊支援活動に変わってしまった。 ![]() 日本人が無事に解放されていることはイラク人考え方というものが見えてきている。イラク国内を統治 するものは自分たちで判断する、部外者の統治は必要としていない、宗教と歴史がこの地には根づ いている。 ![]() 日本人3人が本日、イラクを出国した。武装勢力による一週間の拘束を耐え無事に解放、イラクの 隣国のひとつであるアラブ首長国連邦に向かった。3人の解放の喜びのニュースに酔いしれるも、未 だ拘束されている日本人男性二人の情報はバグダッドにおいても入ってこない。現地のニュースでも 行方不明者として報じている。 ![]() ニュースが入ったとき、私はすぐには信じられなかった。拘束のニュースを見たときの映像は非常に衝 撃的であり、正直に言うともう駄目かと思っていた。情報が錯綜し、全く動きが見えない中、長期戦 も覚悟していた矢先の開放。 ![]() 今日は渡部自身が誘拐されかける、という事件が発生している。CPA近くの商店街、午後3時。イ タリア料理店などの高級レストランが並び、バグダッドでも高級階級の人々が集うエリア。ここで日本 のテレビ局の依頼でイラク市民の声を拾おうとカメラで撮影し始めた時、4人のイラク人が渡部にちょ っかいを出してきた。イラクで取材中によくある光景である。しかし様子がおかしい。やがて若者たちが 渡部の体を引っ張り自分たちの車へ引っ張っていこうとする。やばい。 ![]() 日本人男性二人がバグダッド西方20km地点にあるアブグレイブにおいて拘束された可能性が強 いという情報がバグダッドに滞在するジャーナリストの間で飛び交っている。実際に拘束された疑いの 強い二人の宿泊先に足を運んでみたが、部屋の中は脱ぎ捨てられた衣類やあけっぱなしのかばん、 パソコンと生活臭が溢れていた。 ![]() バグダッド中心部にあるパレスティナホテル、外国人ジャーナリストが多数宿泊しているホテルとしてイ ラク市民の間では有名なホテルである。4月13日、現地時間午前8時、このホテル脇に迫撃砲が 打ち込まれた。私の宿泊しているホテルから200メートルほどの距離に着弾し、すさまじき爆音が響 き渡った。 ![]() 【以下は記事の見出し】 日本人拘束に関する情報が錯綜中だ。バグダッドにおいて世界中のジャーナリストが集っているも誰 しもがカタール発の衛星ニュースチャンネルアルジャジーラの情報に振り回されている。【4月13日】 イラク、バグダッド陥落一周年を迎えた。バグダッド市内はゴーストタウン状態である。本来道は人で 溢れ、マーケットは物資と活気で満ち溢れている。そうしたかつてのバグダッドの姿はどこにも見られな い。人の姿を見かけることや車が走っている風景、イラク警察官の激しい検問の姿もそこにはない。 【4月10日】 イラク戦争1周年を迎えイラク国内は混乱状況だ。特にイスラム教シーア派の動きが目立ち、強硬 姿勢を打ち出しているシーア派指導者ムクタダサデル師の持つアルマハディー軍が各都市で駐留軍 と衝突を繰り返している。【4月9日】 ![]() 政府の自衛隊派遣の閣議決定が先送りされる中、本命と目されるイラク南部の派遣予定地サマ ワ、ナシリア。現在韓国はじめ各国の部隊が駐留している。 特に韓国軍は医療支援に力を注いでいるが、その支援の現状とは?日本のメディアとして初めて渡 部陽一が密着取材。また米軍基地内の兵士達がどのような生活を送っているのか、これも日本の メディアとしては初めて取材を許可された。 ![]() 「イラクにとってはよくないこと、日本にとっても危険な賭けだ!」 日本の自衛隊が入ることを市民は知らない。渡部が日本からは自衛隊が派遣されると市民に告げ ると、人々から帰ってきたのが上の答えだ。 ヨルダンやトルコはイラクに軍隊を派遣した。それによってテロを呼んだ。 派遣によってテロの対象になることは間違いないだろう。 これが市民の予測である ![]() イラクでは連日アメリカ兵殺害事件が続発している。イラク調停、民主化、自由のためにやってきたア メリカ軍が実はイラク人の殺意の的となっている。生活のままなら無いイラク市民の怒りの衝撃の矛 先がアメリカ兵に向けられている。イラク戦争の矛盾が戦後時がたてばたつほど如実に現れてきてい る。第2次イラク戦争が現実になる日は近いかもしれない。 |
■イラク情勢電話リポート 衛星回線の状況により一部聞き取り難い部分があります ![]() 03年12月14日。フセイン元大統領拘束後市内の治安が一時的に悪化。取材中の渡部も強盗に 襲われる。 ![]() 03年12月14日。バグッダドで取材中の渡部にフセイン氏拘束のビッグニュースが飛び込む。その第 一報。 ![]() 続発する米軍への攻撃。状況はさらに悪化。市民のイラク警察への反発が背景にあるようだ。 ![]() バグダッドで10月27日、赤十字国際委員会(ICRC)の事務所と警察署4カ所の計5カ所を狙った 爆弾テロが発生、計34人が死亡、224人が負傷。 ![]() 自衛隊の派遣予定地ナシリアでは既に韓国軍が活動を行っている。主に医療支援をおこうこの部 隊に渡部が密着取材。 ![]() そこはまるでカルフォルニア」。ナシリア駐留の米軍基地に日本のメディアとしてはじめて取材を許可さ れた。 ![]() ナシリアにあるブラックマーケット。そこには住民が自らの身を守るために銃を買い求める姿がある。1 挺250ドルだという。 ![]() 我々の取材ではイラク市民の中には自衛隊派遣を警告する声が多かった。しかしアジアニュースのイ ンタビューに答えたナシリアの住民のおよそ7割の人が歓迎している。 ![]() 自衛隊の派遣予定地ナシリア・サマワ。その治安状況はどうなっているのか? ![]() 今後も攻撃が続くと予想される米軍駐留部隊。彼らは警察ではなくあくまでも兵士たちであり、市 民に発砲しても報告する義務はない。 ![]() 復興作業が進む中、市民生活はどうなっているのか。4度のイラクに入った渡部リポート。イラクの 人々は自衛隊派遣に対し警告する。衛星回線の状況が悪いため一部聞き取り難い部分がありま す。 ![]() イラクの治安は終戦直後よりも悪化している。毎日の様に流れる米英軍兵士攻撃のニュース。なぜ 彼らは兵士を攻撃するのか? ![]() 反米感情が日毎に高まるのは周知の事実。アメリカは自由をもたらしたはず。しかしその自由が無い ゆえに彼らは外国部隊を憎む。前線で彼らと接する兵士も悩む。 ![]() ライフラインは?食糧は?医療は?マーケットには物が溢れる一方、肝心なものが無い。なぜ必要 な物が無いのか? ![]() イラクの人々は日本の自衛隊が派遣されることを知っている。ではどう感じているのか?自衛隊は何 を求められているのか? ![]() 親を失った人、家を失った人。イラクの人々は悲しみから立ち上がりつつあるのだろうか? ![]() 言論の自由が出来たと喜ぶジャーナリスト達。しかしそこに完全なる自由は無かった。米兵は情報、 言論をコントロールしている。 ファイル形式はwmvです WindowsMediaPlayerで御覧ください |